こんにちはkeiです。
今回は『おうち果樹園』お庭でぶどうが収穫出来たら、楽しくない?って話しです。
実はぶどうの栽培って難しそうに思うかもしれませんが、そこそこの実をならすだけなら簡単です。←適当な我が家でも収穫出来てるから
でも!美味しいぶどうを沢山収穫するってのが難しいんですよね
我が家のピオーネも放ったらかしですが、ちゃんと実がなります
でもこのぶどう買って食べたい?って聞かれれば・・・
買いたくない
!って事なんですよね
我が家のピオーネは、約10年前に一年生苗を買って小さな植栽スペースに植えただけで、今まで農薬も使った事も無く、冬場の剪定と簡単な誘引のみで大した世話はしていません。
それでも、無事にグングン成長して幹の太さも5cmを超えました。
昨年棚の広さを約10㎠迄拡張したのですが、摘心や脇芽摘みをサボったので、何処までも広がるんじゃないの?ってくらい成長して棚が全然足りてませんでした。
冬の剪定も、例年通り何も考えずにバッサリ剪定したのですが・・・
お庭で美味しい葡萄が収穫出来たら最高じゃない?
と言う訳で!今年はちょっと真剣にぶどう栽培にチャレンジしてみる事にしました。
実は真剣になる前に既に剪定をやっちゃったのが心残りなんですが、リカバリーも出来るハズです。
今まで聞いたり、調べたりした事のおさらいをしながら、冬のこの時期1月〜2月の作業をやっていきたいと思います。
- 家庭菜園で葡萄栽培
- 苗木の植え付け
- ルートバッグへの植え付け準備
- ぶどうの木の仕立て方
- ぶどうの木の剪定方法「覚えておきたい冬剪定の基本」
- 我が家のピオーネの剪定
- 庭植えのピオーネとシャインマスカットの春の作業へ
家庭菜園で葡萄栽培
さて、ぶどうの育て方なのですが、品種や栽培する地域、地植えや鉢植えなど育てる環境で少しづつ違いますが、まず基本のおさらいです。
基本ついでに種苗法についても、知っておく必要があります、家庭菜園をする為にホームセンターなどで、簡単に手に入る品種でも種苗法登録品種があります。
知らなかったでは済まされないので法律は理解しておきましょう!
種苗法について知っておこう!
え!農家さんや販売店だけじゃないの!って思ったあなたは要注意!
私は専門家ではないので詳しくは農林水産省HPこちら👇で確認!
実際に農林水産省の知的財産課で家庭菜園での注意点を聞いてみました。
家庭菜園で気をつける点は、ズバリ「譲渡」です!
これは家庭菜園で、正規に購入した苗(種苗法登録品種)から挿し木や高接ぎなどを行って増やしても、自家消費ならばOKなのですが、有償・無償問わず他人への譲渡はダメなんです。
例えば、接ぎ木する為に剪定した枝をお隣さんや知人にあげちゃうって行為は「増殖行為」となりダメです、当然挿し木で増やした苗をあげるのもダメ!
ただし、種苗法登録品種以外であれば問題はないので、自分が育てている品種が種苗法登録品種かどうかは知っていく必要があります。
SNSで交流のある海外の知人に、”海外では手に入らないから、休眠枝を送ってあげた”なんて完全に違反行為なので、注意して下さい。
では本題にもどって、苗の植え付けから収穫まで!1年を通してどんな作業が必要なのか、栽培カレンダーで見てみましょう。
栽培カレンダー
育てる品種や地域によって前後しますが、結構短期間にやる事が集中してますね!
特にジベレリン処理は満開から3日以内に行う必要があるので大変です。
気づいたら咲き終わってる
過去に数回しかやった事ないね
我が家にピオーネがやって来たのは10年程前、出来れば再度植え付けから始めてみたくなりもう一株増やす事にしました!
では、新たに植えるとすれば?気になる品種をピックアップしてみました。
ぶどうの品種と特徴
デラウェア
誰もが知っているぶどうですね!
つるんと皮が剥けるので、子供に大人気の小粒の甘いぶどうで、気にならなければ皮ごと食べれます
ジュースやジャム、シャーベットにしても利用価値があります
つきやすい害虫や、かかりやすい病気は特になく、家庭菜園でも簡単に栽培可能で、苗木も直ぐに手に入ります。
苗木は¥1,000前後
シャインマスカット
皮ごと食べるぶどうと言えばコレ!
「安芸津(あきつ)21号」と「白南(はくなん)」をかけ合わせて育成された黄緑色の大粒のぶどうで、糖度は20度以上になる極上の旨さが最大の魅力!比較的病気に強く、裂果もほぼないので、露地での栽培も可能で鉢植えでも栽培できます。
2006年に品種登録されています。
苗木は¥2,000前後~
ピオーネ
大粒で紫黒色のぶどう「巨峰」と「カノンホール・マスカット」をかけ合わせて育成されたぶどうで、1973年(昭和48年)に名称登録されました。大きいものは粒が20gほどにもなる大粒の品種、マスカットとの交配ですから、巨峰にないさわやかな香りと食べやすさが特徴です。
因みに粒は巨峰より大きく、露地や鉢植えでも栽培可能
苗木は¥1,000前後~
巨峰
濃厚な甘さが特徴の大粒で紫黒色のぶどうで「石原早生」と「センテニアル」かけ合わせて育成されたぶどうです
露地や鉢植えでも栽培可能
1942年に誕生した品種で、苗木は¥1,000前後~
竜宝
ゴールデンマスカットとクロシオの交雑から生まれたぶどうで、皮がツルッとむけて、とても食べやすくとろける甘さの赤ぶどう、デラウエアがそのまま大粒になったようなぶどうです。
初心者でも育てやすい品種ですが、果粒が果梗から落ちやすいので市場には出回らない希少なぶどう
1980年に品種登録されたぶどうで、苗木は¥3,000前後~
マニキュアフィンガー
「ユニコーン」と「バラディ2号」かけ合わせて生まれた実生から選抜育成されたぶどうで、初めて実がなったのは1988年
珍しい品種ですが、樹勢は旺盛で強健。
初心者でも栽培可能ですが、雨が続くと裂果しやすく管理は大変かも?
大粒で粒の形がとても長く、細長い尖った先端部分が赤く色付き、マニキュアを塗った女性の指のように見える事からマニキュアフィンガーと名付けられたんだとか
皮が薄く皮ごと食べれます、パリッとした食感で、果肉も歯切れがよく、さっぱりとした甘さがが特徴のぶどうです。
鉢植えであんどん仕立ても工夫すれば可能ですが、棚仕立てで広範囲に育てた方が良い品種
苗木は¥4,000前後~
瀬戸ジャイアンツ
グザルカラ×ネオマスカットをかけ合わせて生まれた実生から選抜育成されたぶどう
このぶどうの凄いところは「大粒」「種なし」「高糖度」「皮ごと食べれる」この4つの条件を全て兼ね備えているところにあります。
めちゃくちゃ甘い皮ごと食べられる黄緑色の大粒のぶどうで粒は桃の様にお尻のところが割れた形になっています。しかも元から種無しなんですよね
皮が薄く枝もとてもデリケートなので管理が難しい品種
1989年に品種登録されたぶどうで、苗木は¥4,000前後~
鮮紅色の赤い果肉の瀬戸ジャイアンツ”彩雲”なんて品種もあります
クイーンニーナ
赤系・大粒品種で、巨峰やピオーネよりも高糖で低酸!糖度は20度以上はざらで、とにかく甘いです。
安芸津20号(紅瑞宝×白峰)×安芸クイーンかけ合わせて生まれた実生から選抜育成したぶどうで皮ごとでも食べる事ができます。
2011年に品種登録された新しい品種で、育て方は巨峰やピオーネと同じです、
苗木は¥2,000前後~
ナガノパープル
巨峰とリザマートの掛け合わせて生まれた実生から選抜育成した爽やかな甘さの黒ぶどうです。
皮ごと食べられる巨峰と言えばわかりやすいかも
ナガノパープルって苗木販売してるの?って信じられないのですが2018年から長野県以外でも栽培可能になっています
皮が薄く裂果しやすいので、やはり栽培は少し難しそうです。
2004年に品種登録されたぶどうで、苗木は¥8,000前後~
チャレンジしたい品種(食べたい)ばかりなのですが・・・ちょっと初心者には難しい品種もあり雨よけ栽培が出来ない我が家では、難易度もさらに上がります。
鉢植え行燈仕立てを雨除けするって方法もありますが露地で行きたい我が家としては、初心者向けのデラウエアや竜宝が良さそうですし、めっちゃ甘いクイーンニーナも捨てがたい・・・
でも!せっかくなのでピオーネの紫黒と見た目にはっきり色が違う黄緑のシャインマスカットを購入する事にしました!
苗木の購入
ぶどうの苗木を購入する時、販売している苗には挿し木苗と接ぎ木苗があります。
わざわざ接ぎ木にする理由は、ぶどうの木の根に寄生して木を枯らせてしまうフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)対策の為です。
フィロキセラに抵抗性のある台木に実を付けさせたいぶどうの穂木を接ぎ木しているんですね
抵抗性のない品種で挿し木だとフィロキセラにやられて枯れてしまう危険があります。
また、ぶどうのウィルスフリー苗木とは、茎の先端にある「茎頂」部を切り取り培養する方法によってウイルスを持たない苗にしたものです。そのため、通常の苗木より失敗が少ないです。
その他では、1年生苗~と3年生苗が販売されています、お値段は1年生挿し木苗が一番安くウィルスフリー3年生接ぎ木苗が高くなります。
苗木を選ぶポイントは、芽の間隔が狭くしっかりした芽がついていて先端の切り口が丸い(楕円では無く)苗、もし根の状態を見れるのなら、ひげ根が多い苗を選べば良いです。
因みにホームセンターでも色々な品種の苗木を販売していますね、シャインマスカットとクイーンニーナは¥1,980でした!多分価格からすると挿し木苗ばかりだと思いますが、手軽に手を出しやすい価格ですね。
購入した苗木はこちら!
因みにシャインマスカットは2021年2月現「種苗法登録品種」です。
苗木はホームセンターにて購入したのですが、選べる程の苗数が無かったので、それなりの苗木を選びました。
心配な方は、苗木屋さんなどの実店舗で購入するか、通販なら選別した苗木を送ってくれるお店で購入しましょう!
苗木の植え付け
今回我が家が購入した、シャインマスカットは挿し木苗です。
挿し木苗を選んだ理由は、ホームセンターで手軽に購入出来るって事もありますが、将来的には棚仕立てのピオーネの枝に接ぎ木して半分をシャインマスカットに変えちゃう計画を立ててるからです
こうなる予定
楽しみやわー
シャインマスカットの植え付けは休眠期の11月~3月の間、秋植えか春植えのどちらかですが、植え付け後の冷え込みに注意する必要があるので、年明けホームセンターなどで、苗が出まわる2月上旬頃から3月辺りが良いですね。
植え付け場所の準備は、早い目に済ませておきたいです、少なくとも1ヶ月前には準備しておきましょう。
地植えの場合は、50センチ四方の穴を掘り、掘った土に堆肥と肥料を混ぜて植え付けます。
掘った土に堆肥と肥料を混ぜて寝かせておき、植え付け時に中央が高くなるように山を作り、ぶどうの苗は根が重ならないように広げて、盛り土で浅く植え付けます
植え付け後に5芽ほど残るように30~50cm 程度に切りつめて、支柱を建てたっぷり水をあげます、苗木は根がまだ少ないので、水やりは重要です。植え付け後は乾燥を防ぐ為に敷き藁などでマルチングしておきましょう。
接ぎ木苗の場合は、接いだ場所が土に埋まらないように注意しましょう、最悪接いだ箇所から自根が出て接ぎ木の意味がなくなってしまいます。
我が家の植え付けはレイズドベッド!
ただ50cm四方の穴と言っても、畑ならいざ知らず庭はそんなに簡単に掘れません!我が家の庭はスコップは当然、ツルハシでも歯が立ちません。
穴掘りをしたくない我が家はレイズドベッドに植え付けています。水捌けも良くなりますし見た目にも良い感じです。
高さが20cm程なので見た目の土の容量は50L程度なのですが、実際は30cm程掘っているので深さ50cmで110Lになります。
元が花壇なので贅沢は言えませんが、今考えるともっと大きくした方が良かったです。
多分ブロックの下から、ぶどうの根が脱獄しているので肥料を与えにくいんですよね
以前に使用していた菜園として作ったレイズドベットは1つで700Lオーバーでした、全面使う必要はありませんが、この位のサイズなら作業はしやすいです。
鉢植えの場合は10号程度の鉢(直径30cm 容量8.4L)に果樹用の土(無い場合は赤玉土小粒と腐葉土7:3)を入れて「あんどん仕立て」で育てるのが一般的なのですが、沢山収穫できません。
沢山収穫したい、欲張りな我が家は今回!ピオーネを棚栽培している空きスペースを利用して、ルートバックを使った垣根仕立てでシャインマスカットを育ててみたいと思います。
ルートバックとは?
ルートコントロール(根域制限)するバッグ(容器)いわゆる不織布のポット(布鉢)ですね
畑に埋めて使っても良し、そのまま果樹鉢として使っても良しで不要時には折りたたんで嵩張らないので有難いですね
花を植える小さな鉢サイズから、超大型迄様々なサイズが販売されています、購入したルートバッグの容量は直径50㎝×深さ40㎝で約78L
根域が限られるので、花つきや実つきがよくなるのと、大きくなりすぎる植物の生育を抑制できる優れもの、不織布なので、水や空気を通す為、根腐れもなく、息をする為に鉢の中で根が回りにくいんですね。
何れ植え替えは必要なんでしょうが、鉢よりは良さげです。
ルートバッグは埋めずに直置きにして、シャインマスカットはこのように、一文字の垣根仕立てにする予定です。
ぶどうは蔓を伸ばして広がっていきます、最初に蔓をどういう風に伸ばして行くか?最終的にどんな樹形にしたいのかをイメージして植え付け場所を考えましょう。
その為には、ぶどうの木の枝はどの様に育ち、何処に実がなるのかを知っておけば、イメージしやすいですよ、この記事の後半でも説明しているので、是非知っておいて下さい。
因みに赤玉土は全国的に有名ですが、関西では真砂土も良く使うんですよ!
鉢植えと言えば、赤玉に腐葉土6:4や7:3が定番ですが、関西では真砂土も良く使います。
ただ関西でも園芸をしない方には、真砂土といえば新築などで雑草対策で庭によく敷いている硬くて水捌けの悪い土と言う認識ですが、実は植栽スペースは真砂土に堆肥を混ぜた土を使ってる場合が多いんです。
我が家も外構を施工した際に植えた植栽の土は真砂土でした(正確には真砂土に堆肥をブレンドした土)
当然、えええええっえ!真砂土に植えるの?って思いますよね⁉「雑草対策で庭は真砂土敷きます」って言ってたやんって
でもプロは真砂土にバーク堆肥がスタンダードみたいで、重い真砂土が樹木をしっかり支えてくれて、バーク堆肥が水持ちと水はけの両方を良くするって教えてもらいました。
その時は半信半疑でしたが、確かに植えてもらった樹木はその後も元気に育ちましたから正解なんでしょう
真砂土は単体だと雑草が生えにくいのでそのまま整地(表土)にも使え、堆肥を混ぜれば園芸にも、セメントを混ぜれば固まる土にもなり、万能なのに激安だと言う事で我が家では「真砂土が最強」だと思っています。
ただ軽くしたい鉢は赤玉使ってますけど・・・
真砂土はホームセンターで20Kの袋や土嚢袋に入れて売っています、園芸より資材売り場の砂や砕石と一緒に並んでる事が多いです。
ルートバッグへの植え付け準備
苗木は、葡萄の木がまだ休眠している間が最適なのですが、植え付け後の冷え込みに気をつけなければいけません。
関西の我が家だと2月下旬以降の朝晩の冷え込む日が和らいで来た辺りが、植え付け時期ですね
購入した葡萄の苗はポット苗なので、基本的に年中何時でも植え付けは可能ですが、暖かくなって来て葡萄の木が活動を始めると根は触れないので、ポットから出して根を崩さないように優しく植え付けましょう。
植え付け場所の整地
ルートバックは不織布ポットなので、大型の場合植え付け後はプラ鉢のように簡単には移動出来ません、置き場所を決めて整地しておきましょう。
植え付けの土の準備
使う土は真砂土にバーク堆肥をブレンドしたものを使います。
真砂土とバーク堆肥です、袋に書いてある使い方の説明では真砂土と堆肥が7:3となっていますが、今回は水捌けの良いルートバッグなので、真砂土とバーク堆肥を8:2でブレンドします。
ここでおすすめしたいのが、ネコ3才深型(一輪車)
土を混ぜたる時、屈まなくても良いので腰が痛くなりません
バケットの容量が約75Lなので真砂土1袋なら楽勝で混ぜれます
広い所で混ぜて、そのまま植栽スペースまで運べるので1台あれば重宝します。
今回も使いたかったのですが、セメントを掃除していなかった(セメントは強アルカリ性)ので、ブルーシートを使いました
真砂土20kはこちらの容量4.6Ⅼの青いバケツだと軽めに入れてちょうど4杯なので、真砂土1袋にバーク堆肥をバケツに1杯です。
右側の赤いバケツは、以前使っていた子供の砂遊び用バケツで1.8Lでプランターなどの土の再利用で活躍しています。
ブレンドした土を入れます、不織布なので鉢底石が必要ないのと底に穴が無いのが良いですね、これでポットの側面に苔が生えなければ最高なのですが・・・
これで真砂土20k(1袋分)+バーク堆肥です
これで入れる土の3分の1です、ここで肥料を一握り撒きました
シャインマスカットは初期生育が旺盛なため、チッソ肥料はほとんど必要ないらしく、完熟堆肥の肥料分だけでも良いなんて話もあります。
とにかく肥料を多くやりすぎるとよくないのですが、栄養分0の真砂土とバーク堆肥(腐葉土や牛ふん堆肥より肥料分が少ない)ですから、チッソ控えめの果樹用の肥料を元肥として使いました。
肥料を撒いた上に残りの土を入れました。
これで真砂土60Kとバーク堆肥約15L のブレンド土がポットに入りました
高さが40cmのポットであと残り10cmですから深さ30cm=約60Lです。
真砂土20kで10cmなので解りやすい!
寝かしている間にもう少し締まって来るので、植え付け時にあと少し足したとすれば、約70k
移動させるのは不可能やな
苗木を不織布ポットに植え付ける
今年は2月後半に気温が下がりそうなので、我が家では、植え付けはもう少し先にしました。
設置予定場所の銀木犀の鉢植えが、鉢底から根を張ってるので、動かせなかった。
基本的に地植えと同じ要領です。
苗木を植える前に、十分に根に水を吸わせておきます。
最初に育苗ポットから苗木を取り出して根鉢を崩し水を張ったバケツの中へ入れておき作業に取り掛かれば良いと思います。
水を吸わせている間に、置き場所の整理や支柱などの準備をします
準備が整ったら不織布ポットの中央が高くなるように山を作り、ぶどうの苗は根が重ならないように広げて、浅く植え付けます
この時に傷んだ根は切り落とし、余りにも長い根、太い根は切り詰めておきます。
基本鉢植えなので、土を盛り上げて水鉢を作る必要はありませんし、家庭用のポットなら盛り土も必要ないです。
浅植えするので、苗木がグラグラするからと言って強く押し固めると排水が悪くなるので、ある程度土を抑えたら支柱を建てます。
不織布ポットなので支柱を底まで挿すと穴が空くので、3本支柱で保持するか他の場所(葡萄棚やワイヤー)に支柱を固定する必要があります
ぶどうの木の仕立て方
どのような樹形にするかは、鉢植えや栽培する広さなどでも制約されますが、基本は主幹>主枝>亜主枝>側枝>結果枝(結果母枝)の順に強く、各主枝に亜主枝・側枝(結果部位)を配置します。
知っておくべき事は、ぶどうは昨年実を付けた枝「結果母枝」から新梢「結果枝」が出て実を付けるって事です。
ぶどうの木の枝は剪定時にはこうなっています。
主枝を伸ばし骨格として、樹形を形成しているので、この主枝をどう配置するかってこが大切です。
ぶどうの木の仕立て方パターン
ぶどうの木の仕立て方には、いくつかのパターンがあります。
※イラストのパーゴラのサイズが合ってないのはご愛嬌!
鉢植え栽培
鉢植えの場合は、行燈仕立てが一般的
棚栽培
パーゴラなどで棚栽培をするのであれば、植え付ける場所や鉢を置く場所は端になりがちですし、広さも無いので対角に1本か両側に一文字のこの形
一文字
主枝を伸ばすだけなので、植え付けから収穫するまでが早いです。
H型やWH型
Hに配置した主枝の間隔が2〜2.5m必要ですから、かなりの広さが必要ですね、広い庭や2台分のカーポートがあれば、Hでもいけそうです。
一文字で主枝を伸ばした後、摘芯し副梢を左右に伸ばしH型に仕立てます。
X型
自然形整枝で結果母枝を長く剪定する長梢剪定で栽培する基本形、樹勢のコントロールがしやすいのですが、残す枝をどれにするか、剪定が難しい。
こちらも広さは必要ですね
四方八方に広がる様は庭なら自然形で綺麗ですが、ど真ん中に配置する訳にもいきませんね
垣根栽培
垣根栽培なら一文字で結果枝を上方に伸ばすのが一般的ですが、結果枝を斜め上方に伸ばしてV字型にする方法もあります。
縦に栽培するので面積が稼げ、陽も当たりやすくなります。特に雨除けがしやすいのも良い所、トマトの雨除けでも高さがある物なら十分可能ですね。
ただ低い位置に主枝を配置するので、棚栽培のように下の空間が使えません、庭の端の方になりますから、本当に垣根になっちゃいます。
住宅地では、陽当たりの確保や風対策が必要なのが悩ましい所です
我が家のピオーネは一文字仕立て
我が家のピオーネは植え付け~一文字仕立てまでは3年で、2年目で実をつけました。
植え付け1年目
1年目は主枝を伸ばしました。
下枝は切らずに残しました、ただ下枝の葉は光合成に必要なだけなので、必要以上に成長しないようにねじって下へ垂らしておき、棚下の副梢(主枝から生えてきた脇芽)は全て1節で摘心しました
1年目剪定~2年目
1年目冬の剪定で、棚下の枝は全て付け根から切り取りました、翌年に1年目で伸びた第一主枝と逆方向に第二主枝となる枝を伸ばします
3年目
と段階を追って成長させました。
1年目の育て方ですが、樹勢が強い品種なら苗木から出た主枝となる枝を棚下で摘心し副梢を左右に伸ばして、第一主枝・第二主枝として一文字に仕立てる方法もあります。
主枝の分岐点近くの枝は、強すぎて将来的に使えないので棚下で分岐させた方が良さそう!また左右の主枝が揃うのでこちらの方が良いのかな?
我が家のピオーネは、パーゴラメンテナンスに支障が出る為、棚上で分岐させています。
今回植え付けるシャインマスカットも樹勢が強い品種なので、今度はこちらの方法で一文字に仕立てようと考えています。
ぶどうの木の剪定方法「覚えておきたい冬剪定の基本」
ぶどうの木の剪定方法は、品種によっても変わりますし植え付け1年目、2年目、3年目、4年目・・・とぶどうの木の成長具合でも変わってきます。
地植えや鉢植え、仕立て方や棚の広さ、地域や場所でも変わりますが、家庭菜園ならそう難しく考えずに基本を抑えて臨機応変に対応すれば良いと思います。
剪定をする時に覚えておきたい基本的な事は、剪定の時期、残す芽の数、切る位置、芽や枝の特性そして切った後の切り口の処理です。
剪定の時期
ぶどうの木の剪定は、木が休眠している12月から2月頃
暖かくなってぶどうの木が活動しだしてから、剪定すると、切り口から樹液が止まらず、木を弱らせてしうので必ず時期は守りましょう
残す芽の数
ブドウの剪定には大きく分けて2つの方法「短梢剪定」「長梢剪定」があります。
ぶどうは昨年実を付けた枝「結果母枝」から新梢「結果枝」が出て実を付けるので、剪定はこの結果母枝をどう残すかって事になります。
これは、例えば芽が6個の場合、1本の枝に6つの芽の場合と3本の枝に2つづつの芽では、どちらも芽の数は同じですが
同じ芽の数でも、1本の枝に少ない芽の方が勢い良く育つのですが、勢い良く育てば良い訳では無いんです。
芽の数を数える時、結果母枝の根本についた芽(基底芽)は数えないので注意して下さい
基本的に樹勢の強い品種と弱い品種や仕立て方(育て方)で剪定方法は違います。
「長梢剪定」
枝の伸びぐあいなどで残す芽数を調節できるので、樹勢のコントロールが出来るって所がメリットです。
あらゆる品種に適応できて、種あり種なしのどちらでも作れます
樹勢が落ち着くため形の良い房になりやすいんですね
ただ、残す枝を選んだり、残す芽の数をどうするかなど剪定には経験が必要ですし、1本の枝(結果母枝)から伸びる新梢の数が多いので誘引する方向も考える必要があります、結構無理に曲げて大切な新梢を折っちゃう事もあります。
樹勢の強い品種は、枝をバッサリ切っちゃうと枝を伸ばそうとして栄養を使ってしまい、実付きが悪くなってしまう事があります。
巨峰やピオーネなど木の勢いが強い品種は、実を結んだ枝「結果母枝」に4~8芽残す「長梢剪定」が適しています。
「短梢剪定」
短梢剪定のメリットは簡単って事です。
剪定は基本2~3芽残して切るだけなので悩む事も少なく、1本の枝(結果母枝)から伸びる新梢の数が少ないので誘引も無理に曲げたりする必要がなくなります。
樹勢が強くなるので花振るいがおきやすくなり、スカスカの房になっちゃうので、ジベレリン処理を行う必要があります。
つまり!種なし葡萄しか作れません
また枝の勢いが良すぎると、栄養分を枝にとられてしまい房がつかなかったり、葡萄の房の形が悪くなる傾向があります。
生育が緩やかな品種は、枝を充実させる為、実を結んだ枝「結果母枝」に2~3芽残す「短梢剪定」が適しています。
短梢剪定が適している品種は、デラウエアやシャインマスカットなどがあります。
「長梢剪定」「短梢剪定」のどちらにも一長一短があります、必ずしも樹勢が強い品種だから長剪定でなければならないって事もなく、葡萄農家さんが短梢剪定で栽培しているから「短梢剪定」が良いって事ではありません。
家庭菜園では、作業の効率化は考えなくてよいので自由にいきましょう!
剪定で切る位置
残したい芽の近くで切っちゃうと、切り口から枯れて来た場合、残したい芽まで枯れてしまう事があります、基本的に枝を切る位置は、残したい芽から離れた所で切ります。
剪定で切る位置は、芽の上で切る「犠牲芽剪定」と言う方法もあります。
ぶどうの芽のあたりは寒さに強いので、芽の位置で切ることで枯れ込みを防ぐ方法です、我が家はぶどうには暖かい地域なので、芽と芽の間あたりでサクッと切っています←面倒だから
残したい芽が無い場合や混み合って邪魔な枝は、根元からばっさり切れば大丈夫です。
芽や枝の特性「頂芽優勢と基部優勢」
頂芽優勢
「頂芽優勢」ってなんだか難しそうな感じですが、読んで字の如く
茎の一番先端にある芽(頂芽)を優先的に生長させ、それより下の側芽(脇芽)の生長を抑えようとする現象の事です
なので先端の芽の方が新梢の勢いが良いんです
先端の芽に栄養をガンガン送るので、母枝の長さが長い場合は手前側の芽が上手く成長(発芽)しない場合があるんですね、だから「芽傷処理」をして、万遍なく成長するように手助けしてあげる必要があります。
芽傷処理
先端以外の手前側の芽からもきちんと発芽するように、芽の先5mmの所に深さ2mm程の傷をつけて手前にも栄養を送るようにしてあげると発芽しやすくなるんですね
傷をつける事による悪影響もありますから、特に必要が無ければ短梢剪定の場合、芽傷はいれません
芽傷用の専用鋏もありますが、目の細かい金ノコで十分です。
基部優勢
では「基部優勢」ですが、頂芽優勢と基部優勢、頂と基?どっちも?ってなりますが、実は2年以上経った枝では、同じような枝であれば幹に近い部分から発生した枝程、強勢となります。
主枝の分岐部に近い枝は強勢となりやすく、花振るいしやすくなるんですね、そのため分岐部から50~80cmの間の枝は使いません
特に一文字(両側)に仕立てる時に、スペース的に左右の主枝の長さ(葉面積)が異なる場合は、幹に近い方の主枝を長くなる方にすれば良いと言う事になります。
切り口の処理
剪定した後は、切り口を保護消毒する為にトップジンペーストを塗っておきましょう。
家庭菜園だと、剪定箇所も少ないので簡単です。
我が家のピオーネの剪定
我が家のピオーネの剪定は写真を見れば一目瞭然ですが、2つの芽を残しているので、短梢剪定ですね
最終的に、結果母枝についた2番目の芽が残るように、2番目と3番目のちょうど真ん中辺りで切り落としました。
スイッチ入る前に剪定しちゃったのが残念
枝が顔に当たって邪魔するので、調子に乗ってバッサバッサ切りすぎた。
不要な枝と全ての結果母枝を長梢剪定しスッキリさせた後に、2階から見下ろして混み合った場所を全体の配置を考えて間引けば良かったと後悔
庭植えのピオーネとシャインマスカットの春の作業へ
これで、葡萄の木の冬の間、1月から2月の作業は終わりました。
もう少し暖かくなれば、今回準備したルートバックに植え付けます。
次回は、実際の植え付け〜誘引先、皮剥ぎなどを予定しています。
おうち果樹園計画みなさんも始めてみませんか?